Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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とっかんきこう

突貫紀行

幸田 露伴

Lesen Sie 突貫紀行 (とっかんきこう) von 幸田 露伴 (こうだろはん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.819 Zeichen · 16 Bildschirme

Aozora Bunko

あしけれど手拭にて頬冠りしけるに、犬の吠ゆること甚しければ自ら無冠の太夫と洒落ぬ。旅宿は三浦屋と云うに定めけるに、衾は堅くして肌に妙ならず、戸は風漏りて夢さめやすし。こし方行末おもい続けてうつらうつらと一夜をあかしぬ。

十三日、明けて糠くさき飯ろくにも喰わず、脚半はきて走り出づ。清水川という村よりまたまた野辺地まで海岸なり、野辺地の本町といえるは、御影石にやあらん幅三尺ばかりなるを三四丁の間敷き連ねたるは、いかなる心か知らねど立派なり。戸数は九百ばかりなり。とある家に入りて昼餉たべけるに羹の内に蕈あり。椎茸に似て香なく色薄し。されど味のわろからぬまま喰い尽しけるに、半里ほど歩むとやがて腹痛むこと大方ならず、涙を浮べて道ばたの草を蓐にすれど、路上坐禅を学ぶにもあらず、かえって跋提河の釈迦にちかし。一時ばかりにして人より宝丹を貰い受けて心地ようやくたしかになりぬ。おそろしくして駄洒落もなく七戸に腰折れてやどりけるに、行燈の油は山中なるに魚油にやあらむ臭かりける。ことさら雨ふりいでて、秋の夜の旅のあわれもいやまさりければ、

さらぬだに物思う秋の夜を長み

いねがてに聞く雨の音かな