Japanische Klassiker mit Furigana
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まどにさすかげ
窓にさす影
豊島 与志雄
Lesen Sie 窓にさす影 (まどにさすかげ) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.068 Zeichen · 26 Bildschirme
私はぞっとして、蒲団を被り、息を凝らした。やがて、ばかばかしいと反省して、蒲団から覗き出してみると、のっぺらぽうの顔は消えていて、硝子戸の一枚はやはりぼーっと明るかった。そこの雨戸一枚を閉め忘れてることが分った。物影は何かの錯覚だったのだろう。
けれども私は、それからは、二ワットの小さな電球をつけて寝ることにした。外を明るく屋内を暗く、という盗難よけの法を守っていたが、盗難よりものっぺらぽうの影の方が気味わるかった。
そんなことのために、あの話がなお深く頭にくい込んできた。それを追い払うには、話の出所を確かめるのが第一だし、学校で、国語の先生か英語の先生かに尋ねてみようと思った。けれど、いざとなると、気恥しくて口に出せなかった。父にも母にも尋ねかねた。
しまいに私は、祖母に打ち明けてみることにした。小さい時から私は、祖母に一番甘ったれていたし、祖母には何でも打ち明けられたし、祖母も私を一番可愛がっていた。けれど今、祖母は重い病気で寝ている。悪いことだけれど、折を窺わねばならなかった。
看護婦がお風呂にはいっており、病室には他に誰もいず、そして祖母の気分もよさそうな時、私は言い出してみた。