Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

まどにさすかげ

窓にさす影

豊島 与志雄

Lesen Sie 窓にさす影 (まどにさすかげ) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.068 Zeichen · 26 Bildschirme

Aozora Bunko

「お祖母さま、あたしね、面白い話を考えついたのよ。」

祖母は弱々しい微笑を浮べた。

「どんなこと。話してごらんなさい。」

「あたしが考え出したのか、何かで読んだのか、それは分らないけれど……。」

私はへんに頬が熱くなる思いだった。それを押し切って、のっぺらぽうの顔の話をした。やはり男と女のことにはしたが、愛し合ってるということは省いた。

祖母はかすかに頷きながら聞いてくれたが、話がすんでも何とも言わなかった。

「ね、お祖母さま、こんな話、どこかでお聞きなすったことありませんの。」

祖母は頭を振って、天井の方へ眼をやっていたが、暫くして言った。

「あんたが拵えたのでないとすると、そのお話は、日本のものより、西洋のものらしいね。それとも、あんたが拵えたの。」

祖母は私の方へ顔を向けて、私をしげしげと見た。私は気恥しくなって、言い直した。

「分ったわ。やっぱり、あたしが拵え出した話じゃないの。その証拠には、ね、お祖母さま……。」

私はとうとう、窓にさした物影、のっぺらぽうの顔のことを、打ち明けてしまった。

祖母はちらと眉根を寄せて、溜息をつくように言った。

「そんなのは、いけないよ。