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Japanische Klassiker mit Furigana

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ちくはくき

竹柏記

山本 周五郎

Lesen Sie 竹柏記 (ちくはくき) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 45.798 Zeichen · 91 Bildschirme

Aozora Bunko

孝之助は打たれた後頭部がときどき痛み、急に立ったりするとくらくらすることもあるが、医者に診せたところでは、骨に別状があるわけでもなく、時が経てばそんな異和もなくなるだろうと思えた。

危険なところまでいったが、どうやらきりぬけた。うまくゆけば無事におさまるかもしれない。そう思っていたのであった。

――困ったことになった。

孝之助はやりきれないほど気が沈んだ。食禄半減、謹慎五十日といえば、相当に重い罰である。いちおう荒れるだけ荒れて、いくらか心の折れかかっている八束に、この打撃がどうひびくか。すなおに罪を認めればいいが、もし自暴自棄になったとしたら……。

「喪中にこんなことがあるなんて、折が悪かった、おれが登城しているときなら、なんとか手段があったものを」

孝之助は同じことを呟いては、思いあぐねたように、繰り返し溜息をついた。

それからつい数日のちのことであった。寝所へ入るまえに、妻の部屋をみまった。杉乃がひきこもるようになってから、日に三度は必ずようすを訊きにゆく。杉乃は(嫁して来てからずっと)固く殻を閉じている感じで、彼がなにか問いかけると、「はい」