Japanische Klassiker mit Furigana
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だいにこんにゃくぼん
第二菎蒻本
泉 鏡花
Lesen Sie 第二菎蒻本 (だいにこんにゃくぼん) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 15.739 Zeichen · 32 Bildschirme
……そこに切張の紙に目隠しされて、あの女が染次か、と思う、胸がドキドキして、また行過ぎる。
トあの鼠鳴がこっちを見た。狐のようで鼻が白い。
俊吉は取って返した。また戻って、同じことを四五度した。
いいもの望みで、木賃を恥じた外聞ではない。……巡礼の笈に国々の名所古跡の入ったほど、いろいろの影について廻った三年ぶりの馴染に逢う、今、現在、ここで逢うのに無事では済むまい、――お互に降って湧くような事があろう、と取越苦労の胸騒がしたのであった。
「御免。」
と思切って声を掛けた時、俊吉の手は格子を圧えて、そして片足遁構えで立っていた。
「今晩は。」
「はい、今晩は。」
と平べったい、が切口上で、障子を半分開けたのを、孤家の婆々かと思うと、たぼの張った、脊の低い、年紀には似ないで、頸を塗った、浴衣の模様も大年増。
これが女房とすぐに知れた。
俊吉は、ト御神燈の灯を避けて、路地の暗い方へ衝と身を引く。
白粉のその頸を、ぬいと出額の下の、小慧しげに、世智辛く光る金壺眼で、じろりと見越して、
「今晩は。誰方様で?」
「お宅に染次ってのは居りますか。」
「はい居りますでございますが。