Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
だいにこんにゃくぼん
第二菎蒻本
泉 鏡花
Lesen Sie 第二菎蒻本 (だいにこんにゃくぼん) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 15.739 Zeichen · 32 Bildschirme
……
軽い雨で、もう面を打つほどではないが、引緊めた袂重たく、しょんぼりとして、九十九折なる抜裏、横町。谷のドン底の溝づたい、次第に暗き奥山路。
六
時々足許から、はっと鳥の立つ女の影。……けたたましく、可哀に、心悲しい、鳶にとらるると聞く果敢ない蝉の声に、俊吉は肝を冷しつつ、※々と面を照らす狐火の御神燈に、幾たびか驚いて目を塞いだが、路も坂に沈むばかり。いよいよ谷深く、水が漆を流した溝端に、茨のごとき格子前、消えずに目に着く狐火が一つ、ぼんやりとして(蔦屋)とある。
「これだ。」
密と、下へ屈むようにしてその御神燈をすと、他に小草の影は無い、染次、と記した一葉のみ。で、それさえ、もと居たらしい芸妓の上へ貼紙をしたのに記してあった。看板を書かえる隙もない、まだ出たてだという、新しさより、一人旅の木賃宿に、かよわい女が紙衾の可哀さが見えた。
とばかりで、俊吉は黙って通過ぎた。
が、筋向うの格子戸の鼠鳴に、ハッと、むささびが吠えたほど驚いて引返して、蔦屋の門を逆に戻る。
俯向いて彳んでまた御神燈を覗いた。が、前刻の雨が降込んで閉めたのか、框の障子は引いてある。