Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ささめゆき

細雪

谷崎 潤一郎

Lesen Sie 細雪 (ささめゆき) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 194.628 Zeichen · 371 Bildschirme

Aozora Bunko

泊るのも気が進まなかったし、久々で姉と四方山の話をするには姉の家の方が便利であると考えた訳であった。それで、お春を連れて来たのなども、自分達が厄介になっている間、少しは台所の手伝いをさせようと云う積りもあったのであるが、二日程そうしているうちに、彼女は矢張夫の言葉に従った方がよかったことに心付いた。いつもは子供達がうるさいと云ってもこれ程ではない、今は暑中休暇でみんな朝から家にいるのでこんなに騒々しいのだけれども、二三日すれば昼間はひとしきり静かになると、姉はそう云うのであるが、しかし芳雄から下の三人はまだ学校へ行かないのであるから、ほんとうに姉の手が空く時はありそうにもなかった。そのくせ姉は、相間を見ては二階へ話しに来るのであるが、直きに後からその三人が上って来て纏わり着く。云っても聴かないと掴まえて臀を叩いたりして折檻するので、そのために騒ぎがなお大きくなり、泣き喚く声で耳ががんがんするようなことが大概日に一二度はある。幸子は姉が子供に対して手が早いのを大阪時代から見て知っていたし、又そのくらいにしなければ、とてもこれだけの子供の母として切り廻して行けないことも分っていたけれども、そんな有様なので、くつろいで話をする暇などはなかった。