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Japanische Klassiker mit Furigana

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ささめゆき

細雪

谷崎 潤一郎

Lesen Sie 細雪 (ささめゆき) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 194.628 Zeichen · 371 Bildschirme

Aozora Bunko

、少くとも自分は、なつかしい初恋の人をそう云う功利的な理由で嫌いにはなれない、自分は啓ちゃんのような下らない人を恋するようになったのも何かの因縁と思うばかりで、後悔はしていない、ただ啓ちゃんと結婚するについて、心配なのは生活の問題である、啓ちゃんは株式組織になっている奥畑商店の重役をしているその外にも、結婚すれば長兄から分けて貰える筈の動産や不動産があるのだそうで、当人は世の中と云うものを甘く考え、一向心配していないけれども、自分はどうも、啓ちゃんと云う人はゆくゆく財産をなくす人であるような気がしてならない、現に今日でも、啓ちゃんは決して経済的に辻褄の合う生活をしているのではなく、毎月のお茶屋の勘定とか、洋服屋や雑貨屋の支払とか云うものが可なりの額に上るので、いつも母親に泣き付いて臍繰を融通して貰うのだと聞いている、が、それも母親の在生中だけで、彼女に万一のことがあったら、必ず長兄はそんな贅沢をさせてはおくまい、奥畑家にどれ程の資産があるにしても、啓ちゃんはその家の三男坊であって、既に兄の代になっているとすれば、そう多くの分け前を期待する訳には行くまいし、殊にその兄が妙子との結婚に余り賛成でないような場合には尚更である、仮に相当のものを分けて貰ったとしても、株に手を出すとか、人に欺されるとか、云うような