Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ささめゆき

細雪

谷崎 潤一郎

Lesen Sie 細雪 (ささめゆき) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 194.628 Zeichen · 371 Bildschirme

Aozora Bunko

そんな風に話しているうちに、幸子はいろいろなことを思い出して、面白半分に語りつづけた。意地が穢くて、摘み食いをするのが得意であり、台所から食堂まで料理を運んで来る間に、栗の甘煮などが一つ二つ減っていたりするのは始終であること。台所にいる時は絶えず何かを頬張っているので、不意に呼ばれると眼を白黒させ、慌てて後向きになりながら返事をすることがしばしばあること。夜按摩をさせると、十五分も揉むか揉まないのに、先ず幸子の上へ靠れかかって居睡りをし、だんだん図々しく脚を崩して横になり出し、最後に幸子の布団の上へ伸び伸びと寝倒れてしまうこと。瓦斯を附け放しにして寝たり、電気アイロンを消すのを忘れて焼け焦げを作ったり、火事を出しそうにしたことが再三あったので、その時ばかりは断然帰って貰おうと思ったけれども、矢張親達にあんじょう宥められてしまったこと。使に出すと方々で油を売って来るので、非常に時間が懸ること。―――

「ほんとうに、あんなで今にお嫁に行ったらどないするやろ」

「そう思うけど、お嫁に行って子供でも出来たら、そんなもんでもないねん。―――まあ、そない云わんと、置いといてやり。