Japanische Klassiker mit Furigana
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ささめゆき
細雪
谷崎 潤一郎
Lesen Sie 細雪 (ささめゆき) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 194.628 Zeichen · 371 Bildschirme
ないが、多分板倉が来ていないかと思ってキョロキョロしていたに違いないから、早くも彼を見付け出して、舞が終るまでの間、ちょうど貞之助が遠くから様子を窺っていたのと同じ時間に、奥畑も亦何処かの隅から眼を光らして板倉を監視してい、彼が退場しようとする機を逸せず掴まえたのであろう、どうも、あの場の光景から判断すると、前後の事情がそうであるらしく思える、と、そう語ったが、それにしても、あの廊下に於ける寸劇を貞之助が傍で見ていたことに、二人共気が付いていなかったのか、或は気が付きながら極まりが悪いので素知らぬ風を装ったのか、その点はよく分らなかった。幸子の話では、自分も実は今日の会に啓坊が見に来はしないかと思い、会場で話しかけられたりしたら面倒だと云う気があったが、こいさんに聞くと、今日のことは啓ちゃんには何もしゃべらないから、多分知らないであろう、それに啓ちゃんは、日曜以外の日は、毎日午後の二三時間店で執務することになっていて、いつでも出られると云う体ではない、と云っていた、それでも自分は、今日の催しのことは新聞の演芸欄にも二三行の記事が載ったから、啓坊もあれを読んだかも知れないし、読んだとすれば当然こいさんの出演と云うことにも考え及ぶであろうから、ひょっとしたら何処かで招待券を手に入れて、見に来ているであろうと