Japanische Klassiker mit Furigana
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びじょをぬすむきじん
美女を盗む鬼神
田中 貢太郎
Lesen Sie 美女を盗む鬼神 (びじょをぬすむきじん) von 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.970 Zeichen · 6 Bildschirme
梁の武帝の大同の末年、欧陽という武人が、南方に出征して長楽という処に至り、その地方の匪乱か何かを平定して、山間嶮岨の地へ入った。その※(「糸+乞」、第3水準1-89-89)は陣中に妻を携えていたが、その女は色が白く顔が美しかった。するとその地方の人が、
「君は何故美女を携えてここへ来た、ここには鬼神があって、美女と見れば必ず盗むので、往来の者でこの難に罹る事がある、君も能く守るがいい」
と言った。※(「糸+乞」、第3水準1-89-89)はまさかと思って疑ったが、それでも軍士に命じて家の外を衛らし、妻には十余人の侍女をつけて奥深い処に置いてあった。最初の晩は別に何事もなかったが、翌晩は烈しい風が吹き荒れた。夜半になって皆が疲れて睡ったところで、妻と枕を並べて寝ていた※(「糸+乞」、第3水準1-89-89)は、うなされて眼が開いたので、妻の方を見るともう妻の姿が見えない。驚いて起きあがったが、戸締も宵のままになっているに係わらず、どこへ往ったのか見えない。戸外へ出て探そうにも、家の前はすぐ深山になっていて不用意には探せない。朝になるのを待ちかねて探したが、手がかりになる物も見当らなかった。