Japanische Klassiker mit Furigana
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びしょうねん
美少年
岡本 かの子
Lesen Sie 美少年 (びしょうねん) von 岡本 かの子 (おかもとかのこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.417 Zeichen · 27 Bildschirme
この少年にはまだお坊っちゃんのお人よしのところがありそうに思える。わたしは少し、慰め手に廻るほどの好意を取戻して来た。
「また、今度ゆっくり逢ったらいいじゃないの、それよか、あたし見世もの珍らしいわ。ね、見せてよ」
そういって、わたしはお祖母さんが懐に入れて呉れた巾着を取出して少年に渡そうとした。少年は「いいよ」とわたしの手を押戻し
「とく子、おいらという人間は一たいどこにしん棒があるんだろう。自分にも判らなくって困っちまう」
やっぱり今夜は君にほんとうのことを聴いて貰う初一念を通すのがいいといって、それを執拗にせがみ出した。
は いっちゃ いっちゃ いっちゃな
という掛声が破れ太鼓の音と共に聴えて来る。その間には細く消え入りそうな声で唄う唄が聴える。
来よとゆたとて、あ、じつまた、ゆかりょうか佐渡おぅえ――
それはろくろっ首の見世物小屋でろくろっ首の娘が唄う声だそうである。拵えものに違いあるまいが、それにしても、澄み慄える無智な唄声は不具な運命の歎きを、どこかへ誰かに訴え徹そうとしている憐れさを現していた。
その先は改良剣舞の銅鑼と拍子木入りの荒々しい野性の鳴もの。