Japanische Klassiker mit Furigana
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つばさのやぶれたからす
翼の破れたからす
小川 未明
Lesen Sie 翼の破れたからす (つばさのやぶれたからす) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.807 Zeichen · 8 Bildschirme
西の山のふもとの森の中に、からすが巣を造っていました。そして、毎日、朝はまだ、空の明けきらないうす暗いうちから、みんなのからすは列をなして、東の空を指して高く飛んでゆきました。
その時分、村では、起きた家もあれば、まだ寝ている家もありました。からすは、こうして餌を探しに出るのでした。
一日、町の裏や、圃や、また河の淵や、海浜など、方々で食を求めるのでした。一羽がなにかいいものを見つけましたときは、これをみんなに知らせました。そして、けっして、ひとりでそれをばみんな自分のものにしようとはしませんでした。
みんなは、どこへ飛んでゆくのにも、いっしょでありました。また、ひとりがほかのとびやたかなどにかかって、いじめられるようなときがあれば、そのひとりの友だちを見捨てるようなことは、しませんでした。あくまで、その友だちを助けました。そして、いっしょになって戦うか、また、逃げるかしたのであります。
晩方になると、からすたちは、また、山のふもとをさして、列を造って帰るのでした。
「カア、カア。」と鳴いて、村の上の空を高く飛んで過ぎたのであります。春、夏、秋、冬。