Japanische Klassiker mit Furigana
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たんでき
耽溺
岩野 泡鳴
Lesen Sie 耽溺 (たんでき) von 岩野 泡鳴 (いわのほうめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 55.597 Zeichen · 110 Bildschirme
吉弥はまた続けて恥かしそうにしている。仲に立った僕は時に前者に、時に後者に、同情を寄せながら、三人の食事はすんだ。妻が不断飲まない酒を二、三杯傾けて赤くなったので、焼け酒だろうと冷かすと、東京出発前も、父の家でそう心配ばかりしないで、ちょッと酒でも飲めと言われたのをしおに、初めて酒という物に酔って見たと答えた。
僕は、妻を褥につけてから、また井筒屋へ行って飲んだ。吉弥の心を確かめるため、また別れをするためであった。十一時ごろ、帰りかけると、二階のおり口で、僕を捉えて言った。
「東京へ帰ると、すぐまた浮気をするんだろう?」
「馬鹿ア言え。お前のために、随分腹を痛めていらア」
「もッと痛めてやる、わ」吉弥は僕の肩さきを力一杯につねった。
妻のところへ帰ると、僕のつく息が夕方よりも一層酒くさいため、また新らしい小言を聴かされたが、僕があやまりを言って、無事に済んだ。――しかし、妻のからだは、その夜、半ば死人のように固く冷たいような気がした。
二〇
その翌日、吉弥が早くからやって来て、そばを去らない。
「よっぽど悋気深い女だよ」と、妻は僕に陰口を言ったが、