Japanische Klassiker mit Furigana
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せいアレキセイじいんのさんげき
聖アレキセイ寺院の惨劇
小栗 虫太郎
Lesen Sie 聖アレキセイ寺院の惨劇 (せいアレキセイじいんのさんげき) von 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 32.638 Zeichen · 65 Bildschirme
で、その結果は云うまでもなく明白です。無論氷柱は瞬時に消失して感光膜が発火しますが、やがて銀色の軽金属粉を包んだ白い灰が、水滴の重さに耐えず地上に崩れ落ちるのです。しかし比重が軽く積雪に対して擬色のある金属粉は、次第に散逸して行って、捜査官の視力の限度を越えてしまうと同時に、それで機構のいっさいが消滅してしまうのですよ。ですから、伝った瞬間電流が振錘の氷結を解けば、当然振錘が反対側にぶつかるとともに傾斜が戻るのですから、その結果振綱を引く以外には動かすことの出来ない鐘の振動が起って、ああ云う奇蹟が現われたわけですよ。無論昨夜の鐘は、折よく天候に恵まれたので、僕がそのままを再演したに過ぎません。しかし何より貴重な暗示だったのが、あの髪飾りの薔薇でした。踏み躙られていたものが、振綱の下から五寸程のところに刺さっていたのですからね。」
「マア、」イリヤは思わず驚嘆の声を発したが、「でも短剣は? なぜあんな途方もない場所に捨ててあったのでしょう。」
法水は最後の推論に入った。
「それは、あの置洋燈が投げたのですよ。姉さんはラザレフの絶命を見定めると、咽喉から短剣を抜き取ってそれを階下の洗面所で洗ってから、ふたたび鐘楼に戻って来ました。