Japanische Klassiker mit Furigana
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せいアレキセイじいんのさんげき
聖アレキセイ寺院の惨劇
小栗 虫太郎
Lesen Sie 聖アレキセイ寺院の惨劇 (せいアレキセイじいんのさんげき) von 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 32.638 Zeichen · 65 Bildschirme
今度は長い麻糸の先に錘をつけて、それを二つの大鐘の中間を目掛け横木を越えるように投げ上げたのです。そして、一方の端を、短剣の束に凝固しかけた糊のような血潮で粘着させてかき、片方は振綱に挾んである足踏み用の瓦斯管から、扉の鍵穴を通して、その端を置洋燈の内側の、筒を廻転させる芯に結びつけたのです。もちろんこの装置は、外側から鍵を下す操作の終らないうちに仕掛けられたのですから、鍵の押金が上向いている鍵穴には、二本の糸が通っていたわけです。そうして、姉さんはまず糸で鍵を操って扉を閉めてから、氷柱の具合を見定めて置洋燈に点火し、鎧扉式の縦窓を開きました。ですから、内部の円筒が気流によって廻転を始めるにつれ、やがて紐は手繰られてピインと張り、片方の端にある短剣を吊り上げたのです。ところで、氷柱が動力線に達するまでの時間と円筒の廻転数との間に、非常に精密な計算が必要だったと云うのは、短剣が大鐘の裾に達する寸前に氷柱が電流を導かねばならなかったからです。なぜなら、触電によって鐘に起る磁性を期待する以外に、短剣の投擲を実現する方法がないからでした。つまり、鐘に起った磁力が短剣の頭を吸いつけたのですが、一方釣り上げられるので横様になったところを、もう一つの鐘が銅製の鍔を弾き飛ばしたのです。