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Japanische Klassiker mit Furigana

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おに

聴雨・蛍 織田作之助短篇集

織田 作之助

Lesen Sie 聴雨・蛍 織田作之助短篇集 (おに) von 織田 作之助 (おださくのすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 19.483 Zeichen · 41 Bildschirme

Aozora Bunko

そんな家政婦は取り変えればいいわけだが、それが面倒くさい。

銀行の小切手になると、なお面倒だ。第一、銀行の取引がない。だから、いちいち指定の市内の銀行まで取りに行かねばならぬのだが、家政婦は市内の東も西もわからぬ女である。といって十吉が起きて行く頃にはもう銀行は閉っている。ずるずるべったりに放って置いて、やがて市内で会合のある時など早くから外出した序でに、銀行へ廻る。がもうその時は、小切手の有効期間が切れている。振出人に送り戻して、新しい小切手を切ってもらうのがまた面倒くさい。

「そんなわけで、大した金額ではないが、無効になった為替や小切手が大分あるのだ」

という十吉の話を聴いて、私は呆れてしまった。

「どうして、そうズボラなんだ」

「いや、ズボラというのじゃないんだ。仕事に追われていると、忘れてしまうんだ」

「煙草と同じでんで、折角仕事しても、それじゃ何にもならんじゃないか。仕事をへらして、少しは銀行へも足を運んだ方が得だぜ」

「へらしてみたところで同じことだよ。今の半分にへらしても、やはり年中仕事のことを考えてるし、また年中仕事をしているだろう。仕事がなければ、本を読んでるだろうしさ」