Japanische Klassiker mit Furigana
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しょっこうとびしょう
職工と微笑
松永 延造
Lesen Sie 職工と微笑 (しょっこうとびしょう) von 松永 延造 (まつながえんぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 71.696 Zeichen · 144 Bildschirme
至極あたり前の深切、一寸した思いやりも、それが命を持って居る故に、水の輪のように、動いて他の方へ行くのは面白い事である。
(おわり)
読者は倦怠したであろうか? 振り返って云うが、私の小品というのは以上の如きもので代表されるのであった。それは簡単で、従って未熟であろうか? 私が教員時代に学童へ向って熱心に話した訓話の痕跡が取り切れて居ないと、読者は叱責するであろうか。
それは何うでも好い。話は実に之からなのである。
機縁とは何であるか? 何処が初まりで、何処が終りなのであろうか。私には何も分らないが、或る雨の日に、ある濡れた青年が、私を訪ねて来たのは確かな事実である。
彼は幾分か私を尊敬する風であったが、そうかと云って彼自身の傲慢を強いて隠す程でもなかった。彼は概して陰鬱であり、時に不思議な嘲りに似た笑いを洩らした。彼は一個の労働者であると告白したが、そんな低い階級に似ず、恐らく私も及ばぬ知見を持っていた。
彼は自身が経験した或る事件に就いて、一つの伝記風な小説を書きかけている事、それを順々に見て貰い、批評して貰いたい事を私に告げた。
「私が何んな奴だか、今に皆別って来ます。