Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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じぶんでこまったひゃくしょう

自分で困った百姓

小川 未明

Lesen Sie 自分で困った百姓 (じぶんでこまったひゃくしょう) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 1.540 Zeichen · 4 Bildschirme

Aozora Bunko

二

二

けれど、こうした野菜や、穀物というものは、かならずしも勤勉や土地にばかりよるものでありません。

ある年、どうしたことか、乙の百姓のまいた芋のできが、たいそう悪うございました。乙は甲のところへやってきて、

「どういうものか、私のところの芋は、たいへんに不できだが、おまえさんのところの芋はどんなですかい。」といいました。

甲は、この四、五日、ほかのほうに忙しくて、芋畑へいってみませんでした。

「さあ、どうなったか、明日いってこよう。」と答えたのであります。

その明くる日、甲は自分の畑へいって芋のできを見ました。すると、いかにも元気よく生き生きとして、葉の色は黒光りを放っていました。

「乙のところの芋は、今年はすっかりだめだっていうが、俺のところの芋は、こんなによくできた。きっと乙の奴がうらやましがって、わけてくれろというだろう。」と、甲は独り言をもらしました。

はたして、その年の芋の収穫は、いつものようにやはりよかったのであります。甲は、その芋をすっかり倉の中に入れて隠してしまいました。乙が見つけたら、きっと分けてくれろというだろうと考えると、甲は惜しくてたまらなかったのであります。