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Japanische Klassiker mit Furigana

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ばしょうについて

芭蕉について

宮本 百合子

Lesen Sie 芭蕉について (ばしょうについて) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 6.634 Zeichen · 14 Bildschirme

Aozora Bunko

芭蕉の句で忘られないのがいくつかある。

あらたうと青葉若葉の日の光

いざゆかん雪見にころぶところまで

霧時雨不二を見ぬ日ぞおもしろき

それから又別な心の境地として、

初しぐれ猿も小蓑をほしげなり

おもしろうてやがてかなしき鵜飼かな

馬をさへながむる雪のあした哉

住つかぬ旅の心や置炬燵

うき我をさびしがらせよかんこ鳥

雄大、優婉な趣は、

辛崎の松は花より朧にて

五月雨にかくれぬものや瀬田の橋

暑き日を海にいれたり最上川

荒海や佐渡によこたふ天の河

そして「枯枝に」がある。

枯枝に烏のとまりけり秋の暮

塚も動け我泣声は秋の風

あか/\と日は難面もあきの風

旅にやんで夢は枯野をかけ廻る

連句のなかにもまた独特な感覚がある。例えば、

このごろの上下の衆のもどらるゝ    去来

腰に杖さす宿の気ちがひ        芭蕉

二の尼に近衛の花のさかりきく     野水

蝶はむぐらにとばかり鼻かむ      芭蕉

芥子あまの小坊交りに打むれて     荷兮

おるゝはすのみたてる蓮の実      芭蕉

このような様々の情緒とつよい現実感の峯をなして、

閑さや岩にしみ入蝉の声

の句が、芭蕉の芸術として今日まで消えぬ精神の響をうちいだしていると思う。