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Japanische Klassiker mit Furigana

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あぢさい

花火・来訪者 他十一篇

永井 荷風

Lesen Sie 花火・来訪者 他十一篇 (あぢさい) von 永井 荷風 (ながいかふう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 52.046 Zeichen · 104 Bildschirme

Aozora Bunko

されば二十四、五の年増になっても十七、八の若い妓同様にお客の受けがよく、一度呼ばれれば屹度裏が返るという噂さえあった。土地の待合ではしつッこい年寄のお客へなら千代香さんでなくてはならぬようにいつも目星を指れていただけ、朋輩の評判は甚だ宜敷からず、第一がケチでしみったれで、あんな無性な汚らしい女はないと後指をさされていた。全くの処、お千代には本場で腕を磨いた江戸育ちの芸者のような潔癖というものは微塵もない。家で着ている寝衣なんぞは襟垢が光るほどになっても一向平気だし、髪も至って無性で、抱主から煩く云われて初めて三日目か四日目位に結う位、銭湯へもお座敷のいそがしい時なぞは幾日も入らず、彼方の待合や此方のお茶屋で汗になった身体をそのまま、次の座敷がかかれば剥げかかった白粉の上塗をしただけで平気で済ましている。癇性の朋輩が見るに見兼ねて時々、「千代ちゃん、お前さんもちッたア自分で身体を大事におしなさいよ。お馴染さんならいいけれど、初めての方なんざ何んな病気がないとも知れないからね。」としみじみ意見する事もあったが、一向その忠告の用いられないのを見て、遂には、千代香見たような汚い妓はない。