Japanische Klassiker mit Furigana
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わかすぎさいばんちょう
若杉裁判長
菊池 寛
Lesen Sie 若杉裁判長 (わかすぎさいばんちょう) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.238 Zeichen · 21 Bildschirme
、若杉裁判長の名声を挙げた、名裁判の一つでありました。普通の裁判官なら、たとえ被告に同情をするにしても、尊親族殺人という罪名に拘泥して、どんな酌量をしても四、五年の実刑は課したでしょう。が、若杉裁判長は、罪を憎んで五年の懲役をいい渡すと同時に、執行猶予の恩典を付けることを忘れませんでした。この被告については、村の村長を筆頭として、百五十名が連署した嘆願書が出ていたほどですから、当人をはじめ、一村挙って小躍りして欣びました。
まだ、こんな事件を数えるなら、いくつもありましょう。若杉裁判長としても、刑法の涙ともいうべき執行猶予の恩典を十分に利用して、どちらかといえば、機械的に失しやすい法律の運用に、一味の人情味を加えるということは、裁判官としても、愉快なことであるに違いありません。
そうしたわけで、五万以上も人口のあるこの△△△市で、若杉裁判長といえば、名裁判長として令名が嘖々たるものでありました。
が、若杉さんの令名が、頂上に達した頃でしょう。次にお話しするような、事件が起りました。誰でも、一度か二度かは、地方の新聞紙で見たことがあると思いますが、関西地方には、しばしば起る、あの「中学生のジゴマ」