Japanische Klassiker mit Furigana
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たけをたずねる
茸をたずねる
飯田 蛇笏
Lesen Sie 茸をたずねる (たけをたずねる) von 飯田 蛇笏 (いいだだこつ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.193 Zeichen · 15 Bildschirme
朝露が裾一尺ばかりを湿して草鞋はだんだん重たくなってくる。朝日がようよう高い東嶺を抜け出て樹々の葉を透してくる。眼前がきらきらして一しきりこれと定めて物を見極めにくくなる。そんな時俄にけたたましい音がして、落葉樹の間から山鳥が飛びあがることがある。彼の羽色は濃い茶褐色で落葉の色に似通っているところから、草叢の間を歩いているときなどは余程近くに在っても中々見定めにくいのであるが、その牡鳥は多くは二尺位もある長々しい尾を持っているので、飛んで行く後ろ影を眺めわたすと、鮮かに他の鳥と区別することが出来る。その長い尾を曳いて両翼を拡げつつ露の中を翔んで行くさまは、非常に迅速であるが又もの静けさの極みである。粂吉は近寄って来て、「今のは大丈夫撃てやしたね」というようなことを言う。今はやめて居るにしても、昔からつい四五年前まで甲斐東方のあらゆる深山幽谷を跋渉し尽した彼は、猟銃をとっては名うての巧者である。眺望の好い場所を択んで先ず一服という。煙草を吸うのである。煙管が二三服吸っている中につまってしまうことなどがある。彼は腰を伸ばして傍らに生い立った萓の茎を抜き取る。