Japanische Klassiker mit Furigana
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たけをたずねる
茸をたずねる
飯田 蛇笏
Lesen Sie 茸をたずねる (たけをたずねる) von 飯田 蛇笏 (いいだだこつ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.193 Zeichen · 15 Bildschirme
そうしたことが知れるとその騒々しさは忽ち静寂な趣に変ってゆく。仰いで大空を蔽う松葉を眺めると、その間に小さな豆のような小禽が囀りながら虫をあさっている。豆のような小禽とはいうものの枳殻の実ほどはある。それに、躯に比較しては長過ぎる二三寸の尾を動かしながら頻りに逆に松の枝へ吊さっては餌をむさぼる。尾に触れ嘴に打たれて、小さな松の皮、古松葉などがはらはらと落ちて来る。そのうちにはどうかすると遠い海嘯のような大きな音をたてる烈しい松籟が押し寄せることがある。彼等は慌しく吹き飛ばさるるように何処ともなく消え去ってしまう。人間によって彼は松毟鳥と名づけられた。
登るともなくだんだん登って行って、ふり返って見ると、何時しか案外高いところへ登って来ていることに気がつく。又一休みしようかなどと思う。そんな時不図傍らを見ると、背を薄黒く染めて地に低く生え立った猪の鼻と呼ぶ茸が、僅に落葉の間から顔を出している。私はその時急速に上体をかがめて近寄り、すぐに手を出したくなるのであるが、じっとその心を制えて一休みすることにする。ポケットから取り出される煙草が火を点けられる。