Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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くさめいきゅう

草迷宮

泉 鏡花

Lesen Sie 草迷宮 (くさめいきゅう) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 71.733 Zeichen · 142 Bildschirme

Aozora Bunko

「一ツ分けてやりましょうかね。団子が欲しいのかも知れん、それだと思いが可恐しい。ほんとうに石にでもなると大変。」

「食気の狂人ではござりませんに、御無用になさりまし。

石じゃ、と申しましたのは、これでもいくらか、不断の事を、覚えていると見えまして、私がいつでもお客様に差上げますのを知っておりまして、今のように云うたのでござりましょ。

また埴土の団子じゃ、とおっしゃってはなりません。このお前様。」

と、法師の脱いで立てかけた、檜笠を両手に据えて、荷物の上へ直すついでに、目で教えたる葭簀の外。

さっくと削った荒造の仁王尊が、引組む状の巌続き、海を踏んで突立つ間に、倒に生えかかった竹藪を一叢隔てて、同じ巌の六枚屏風、月には蒼き俤立とう――ちらほらと松も見えて、いろいろの浪を縅した、鎧の袖を※に翳す。

「あれを貴下、お通りがかりに、御覧じはなさりませんか。」

と背向きになって小腰を屈め、姥は七輪の炭をがさがさと火箸で直すと、薬缶の尻が合点で、ちゃんと据わる。

「どの道貴下には御用はござりますまいなれど、大崩壊の突端と睨み合いに、出張っておりますあの巌を、」

と立直って指をさしたが、片手は据え腰を、えいさ、と抱きつつ、