Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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くさめいきゅう

草迷宮

泉 鏡花

Lesen Sie 草迷宮 (くさめいきゅう) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 71.733 Zeichen · 142 Bildschirme

Aozora Bunko

扮装なぞは気がつかず、洋傘は持っていたようでしたっけ、それを翳していたか、畳んだのを支いていたか、判然しないが、ああ似たような、と思ったのは、その行方が分らんという一人。

トむこうでも莞爾しました……

そこへ笠を深くかぶった、草鞋穿きの、猟人体の大漢が、鉄砲の銃先へ浅葱の小旗を結えつけたのを肩にして、鉄の鎖をずらりと曳いたのに、大熊を一頭、のさのさと曳いて出ました。

山を上に見て、正的に町と町が附ついた三辻の、その附根の処を、横に切って、左角の土蔵の前から、右の角が、菓子屋の、その葦簀の張出まで、わずか二間ばかりの間を通ったんですから、のさりと行くのも、ほんのしばらく。

熊の背が、彳んだ婦人の乳のあたりへ、黒雲のようにかかると、それにつれて、一所に横向きになって歩行き出しました。あとへぞろぞろ大勢小児が……国では珍らしい獣だからでしょう。

右の方へかくれたから、角へ出て見ようと、急足に出よう、とすると、馴れない跛ですから、腕へ台についた杖を忘れて、躓いて、のめったので、生爪をはがしたのです。

しばらく立てませんでした。

かれこれして、出て見ると、もうどこへ行ったか影も形もない。