Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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くさめいきゅう

草迷宮

泉 鏡花

Lesen Sie 草迷宮 (くさめいきゅう) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 71.733 Zeichen · 142 Bildschirme

Aozora Bunko

娘は、誰も勝手を知らない、その家で、その丑待を独でして、何かに誘われてふらふらと出たんですって。……それっきりになっているんですもの。

手のつけようがありますまい。

いよいよとなると、なお聞きたい、それさえ聞いたら、亡くなった母親の顔も見えよう、とあせり出して、山寺にありました、母の墓を揺ぶって、記の松に耳をあてて聞きました、松風の声ばかり。

その山寺の森をくぐって、里に落ちます清水の、麓に玉散る石を噛んで、この歯音せよ、この舌歌へ、と念じても、戦くばかりで声が出ない。

うわの空で居たせいか、一日、山路で怪我をして、足を挫いて寝ることになりました。ざっとこれがために、半月悩んで、ようよう杖を突いて散歩が出来るようになりますと、籠を出た鳥のように、町を、山の方へ、ひょいひょいと杖で飛んで、いや不恰好な蛙です――両側は家続きで、ちょうど大崩壊の、あの街道を見るように、なぞえに前途へ高くなる――突当りが撞木形になって、そこがまた通街なんです。私が貴僧、自分の町をやがてその九分ぐらいな処まで参った時に、向うの縦通りを、向って左の方から来て、こちらへ曲りそうにしたが、白地の浴衣を着てそこに立った私の姿を見ると、フト立停った美人があります。