Japanische Klassiker mit Furigana
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がもううじさと
蒲生氏郷
幸田 露伴
Lesen Sie 蒲生氏郷 (がもううじさと) von 幸田 露伴 (こうだろはん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 65.772 Zeichen · 128 Bildschirme
其中で沸り立ったような代のさまを観たり語ったりするのも、又面白くないこともあるまい。細かいことを語る人は今少く無い。で、別に新らしい発見やなんぞが有る訳では無いが、たまの事であるから、沸った世の巨人が何様なものだったかと観たり語ったりしても、悪くはあるまい。蠅の事に就いて今挙げた片倉小十郎や伊達政宗に関聯して、天正十八年、陸奥出羽の鎮護の大任を負わされた蒲生氏郷を中心とする。
歴史家は歴史家だ、歴史家くさい顔つきはしたくない。伝記家と囚われて終うのもうるさい。考証家、穿鑿家、古文書いじり、紙魚の化物と続西遊記に罵られているような然様いう者の真似もしたくない。さればとて古い人を新らしく捏直して、何の拠り処もなく自分勝手の糸を疝気筋に引張りまわして変な牽糸傀儡を働かせ、芸術家らしく乙に澄ますのなぞは、地下の枯骨に気の毒で出来ない。おおよそは何かしらに拠って、手製の万八を無遠慮に加えず、斯様も有ったろうというだけを評釈的に述べて、夜涼の縁側に団扇を揮って放談するという格で語ろう。
今があながち太平の世でも無い。世界大戦は済んだとは云え、何処か知らで大なり小なりの力瘤を出したり青筋を立てたり、鉄砲を向けたり堡塁を造ったり、造艦所をがたつかせたりしている。