Japanische Klassiker mit Furigana
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たんぱくせき
蛋白石
宮本 百合子
Lesen Sie 蛋白石 (たんぱくせき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.056 Zeichen · 25 Bildschirme
「私ね、今度一寸海へ行って来ようと思うんです、
いつも体をわるくするから。
それでねえ、
まだあの女が来て間がないから気の毒だけど信用がないんですよ。
だから暇々にちょくちょく誰か見せにやって下さいな、夜だけ、じいやを、とまらして下さると尚いい。」
とたのんだ。
「姉さんはいつでもほんとうに短兵急な方だ、
幾日位行っていらっしゃるの。」
「二十日位、せえぜえ。
私だってそう暢気でもないんですよ。」
妹にうけ合ってもらって千世子は安心して家に帰った。そしてすぐ、きよにその事を話した。
別にいやがりもしない様子を図々しいなあとも思ったけれど心強い様にも思った。
翌日の午前、宿へ電話をかけてから千世子は二三枚の着換とその他の細っかいものを入れた。
そして女中に留守中の小使銭をわたし、来た手紙の至急なのはあっちへ送る様にそうでないのはこれに入れて置いてお呉れとわざわざ小箱を出してやったりした。衣裳戸棚やその他のいらないものへ鍵をかけてそれを帯上げの前の方へ巻きつけながら、
「出窓をあけっぱなしに仕ておいちゃあいけないよ、林町から誰か来て居る時でなけりゃあ出ない様にね。