Japanische Klassiker mit Furigana
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たんぱくせき
蛋白石
宮本 百合子
Lesen Sie 蛋白石 (たんぱくせき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.056 Zeichen · 25 Bildschirme
」
「音楽なんか君天才さえ有れば鳥の歌をきいてたって名人になれるさ。」
「その天才がてんでないんだよ。」
三人は取りはずした様にフフフフと笑った。
それから三人の間には音楽の話が始まった。
「私はね、
あの火焔太鼓や箏なんかがどうしてもいいと思いますよ、
あの何となし好い色の叩いて見た――あい形をしたのをねえ、
美くしい稚子がその前に座って舞楽を奏した時代がしのばれますよ、
あの時代には御飯なんか喰べずとも生きて居られた様にさえ思えますねえ。」
千世子は細い目をしながら云った。
「雨のしとしとと降る日なんかねえ、
一寸思いがけない処で三味の音をきくと思わず足が止まります。
『つばくろ』を抱えた娘になんか会うと羨しい気持がしますよ、
あの細っかい旋律が私の心に合ってるんです。」
「篤さんは?」
「何んでもです、
何んでもすきなんです。」
「貴方の奥の手ですよ、
でもあんまりいいこっちゃあありませんねえ。」
千世子はかなり真面目な調子で云った。
篤は少し顔の筋をつめた。
でも千世子はすぐ笑いながら大きなおどけた調子で云った。
「貴方は万事万端その調子で切りさばいてでしょう?