Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ちまんだらしちょうぶし

血曼陀羅紙帳武士

国枝 史郎

Lesen Sie 血曼陀羅紙帳武士 (ちまんだらしちょうぶし) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 88.970 Zeichen · 176 Bildschirme

Aozora Bunko

「その筈でございますわ」と栞は云いつづけた。

「そのように不景気では、今に、鉄砲を質に置いて、五粒二朱借りるようになるぞよ、などと頬白にひやかされては、猟師としては、憤れて来ますわね」

「憤れますとも」

「でも、頬白は、普通、『一筆啓上仕る』と啼くのだそうでございます」

「物の啼き声は、聞きようによって、いろいろに取れますわい」

愛すればこそ

「蛙が何んといって啼くかご存知?」

「さあ」

「久太という小博徒が、勝負に負けて、裸体にむかれて、野良路を帰って来ると、その前を、郷方見廻りの立派なお侍さんが二人、歩いて行かれましたそうで。……すると、田圃の中から、蛙が啼きかけましたそうで。……何んといって啼いたかご存知?」

「知るわけがござらぬ」

「『あんた方お歴々、あんた方お歴々』と啼いたそうでございます」

「そうも聞こえますなあ」

「久太が通ると、また、蛙は啼きかけたそうですが、何んといって啼いたかご存知?」

「知るわけはござらぬ」

「『裸体でオホホ』と啼いたそうでございます」

「なるほど、そうも聞きとれますなあ」

「久太は怒って、蛙を捕えて、地べたへ叩きつけましたそうで。