Japanische Klassiker mit Furigana
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がいとうからみたしんとうきょうのりめん
街頭から見た新東京の裏面
杉山 萠円
Lesen Sie 街頭から見た新東京の裏面 (がいとうからみたしんとうきょうのりめん) von 杉山 萠円 (すぎやまほうえん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 89.546 Zeichen · 178 Bildschirme
復興債券が売れたのは、不景気でもがいている人間が多いためだという。
何だか知らぬが、東京市の内外に空屋が殖えたのは事実である。新しいバラックもたしかに殖えなくなったようである。それかあらぬか、浅草へある用事で一ヶ月ばかり通っているうちに、賑やかな店のかわったのがいくつも眼に付いた。中には半月ばかり置いて、二度も商売のかわった店を見受けた。尤も、浅草の六区界隈の地代は一坪で三四十円は間違いなく取られるので、不景気だと真先にこたえるのはここであるが、それにしてもあんまり甚だしい。
然るにこの不景気も、日本橋から銀座という東京目抜の通りに来ると、余り眼に付かない。三越、丸善、ホシ製薬、玉屋、天賞堂、白木屋と、まだいくらでもある有名な大商店、大銀行、大会社、大ビルディングがドシドシ復活して、古い暖簾を振りまわしている。こうした大商店の復活は、或る一面から見れば、東京の貴族や富豪、又は中流以上の階級が、震火災の打撃をあまり受けなかった証拠とも云える。殊にそうした階級の連中は、純粋の田舎者と同様に大きな名の通った店から物を買うので、一層この事実を裏書していると云えよう。