Japanische Klassiker mit Furigana
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がいとうからみたしんとうきょうのりめん
街頭から見た新東京の裏面
杉山 萠円
Lesen Sie 街頭から見た新東京の裏面 (がいとうからみたしんとうきょうのりめん) von 杉山 萠円 (すぎやまほうえん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 89.546 Zeichen · 178 Bildschirme
も一つ驚いたことには、新たに電気局長の椅子にねじ据わった大道良太クンが、なかなか座り腰の強いことであった。部下がストライキを起しても、新聞で嘲られても恬として知らぬ顔で、あべこべに盛に熱を吹いて、「俯仰天地に愧じぬ」とか、「断じて市会議員を買収したおぼえはない」とか云っていた。
その口の下から、怪しい市会議員がドシドシ検事局へ引っぱられた。そうして買収された罪状が一々明白になったにも拘らず、大道局長は依然として反り身になって、例の鼻眼鏡を光らしていた。
サア、みんなわからなくなって来た。見様によっては永田が意気地なしで、大道がシッカリしているようにも見える。とにかく門鉄局長以来、好人物の小才子で通って来た大道良太先生に、どうしてあれだけの糞度胸があるのだろうとみんな舌を捲いた。
すると又わからないことが出てきた。
後任市長が無いというので、方々の人格者や名望家なぞに市会の銓衡委員が押しかけてまわったが、みんな体よく断られた。その断りかたがいずれも奥歯に物の挟まったように叮嚀で、何だか「東京市長になるのは一大の恥辱です」という、恥辱の二字を光栄という言葉に取りかえて云っているように思われた。