Japanische Klassiker mit Furigana
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らしんのにょせん
裸身の女仙
野村 胡堂
Lesen Sie 裸身の女仙 (らしんのにょせん) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 14.437 Zeichen · 29 Bildschirme
「あッ」
「驚くなお鳥、相手は盗賊として斬り、町役人に引渡したぞ、見度くば見て来るが宜い」
「…………」
「ところで、今度はお前の番だ、どんな成敗をしたものであろう、望を言えッ」
郷太郎はお鳥の身体を突っ放すと、沓脱の上へ、ハタと蹴飛ばしました。
「殿様、お間違いなさいますな、あれは、あの男は、源吉でございます」
お鳥は起直ると、必死と、郷太郎の裾に絡み付きました。
「何? 源吉」
「ハイ、あの軽業一座の源吉が、久し振りで江戸へ帰って、皆んなの代りに逢いに来てくれたので御座います」
「源吉なら、なお悪い、長く一緒に居ただけに、疑念も一としおと言うものだ。それに、あれほど言って置いたでは無いか、源太夫を始め、一座の者と、往き来はならんと」
郷太郎もさすがに予想外のようでしたが、源吉と聞いて怒りは少しも納まったわけではありません。
「可哀そうで御座います、殿様、源吉は何んにも存じません」
「黙れッ」
「…………」
「庭口から忍び込んで女と曝き交して居る者を潔白と言えるか、第一、お前の心掛が悪い」
「ハイ」
「二年越行儀作法を仕込んで居るのに、まだ武家の家風を呑込めぬとは、何んとした白痴だ。