Japanische Klassiker mit Furigana
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らしんのにょせん
裸身の女仙
野村 胡堂
Lesen Sie 裸身の女仙 (らしんのにょせん) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 14.437 Zeichen · 29 Bildschirme
「ね、源吉、そんな浪人の話より、私は皆んなと一と眼逢い度いんだが、何んとかならないものかねえ」
「おっと、そんな贅沢を言っちゃいけねえ。一座とはすっかり手を切った筈の姐御だ。よしんば今日の物に困るたって、のめのめ顔を持って来る親方じゃねえ、――それよりは今の浪人者だ、何うしても姐御に逢わずに居られないから、ここ十日の間に、折を見て、雑司ヶ谷の鬼子母神様へお詣りをして貰い度い。小日向と雑司ヶ谷なら、遠いところでは無いし、御寵愛の籠の鳥でも、子宝を授けて貰い度さのお詣りとか何んとか、口実はどうでも出来るだろう、と斯う言うのさ」
「――――」
「――それでも疑念があるなら、斯う言って貰い度い、そのお鳥殿とやらの、世にも不思議な素性が解った――と、斯う言うんだ、大分変ってるじゃ無いか」
「それは、何んとかして出られない事はないが、何んな武家なんだい」
「嘘も偽も、悪巧みもあるような人柄じゃねえ、名前は萩江鞍馬、絵に描いたような好い男だよ」
「萩江――鞍馬――知らないねえ」
二人は近々と、何時の間にやら囁やき合う姿勢になります。
「不義者ッ」
不意に、恐ろしい一喝、縁側から怪鳥のように跳び降りたものがあります。