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Japanische Klassiker mit Furigana

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ふくめんのぶとうしゃ

覆面の舞踏者

江戸川 乱歩

Lesen Sie 覆面の舞踏者 (ふくめんのぶとうしゃ) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 14.827 Zeichen · 30 Bildschirme

Aozora Bunko

私は、顎を撫でながら、さも平然と答えました。「どうだ驚いたか」という腹です。ところが、それには一向反響がなくて、相手から返って来た言葉は、実に奇妙なものでありました。

「だって、君の所のは、我々の内で一番新しいんじゃありませんか。お楽みでない筈はないや。ねえ、井関さん」

すると、井関さんは、それに答える代りに、アハアハと笑っているのです。どうも様子が変なのです。しかし、私は、ここで弱味を見せてはならぬと、さらに一層平気な表情を作るのに骨折りました。が、彼等は私の表情などには、一向お構いなく、ガヤガヤと話を続けるのです。

「だが、昨夜の趣向は確に秀逸だったね。まさか、あの覆面の女が、てんでんの女房たあ気がつかないやね」

「あけてくやしき玉手箱か」

そして、彼等は声を揃えて笑うのです。

「無論、最初札を渡す時に夫妻同一番号にして置いたんだろうが、それにしても、あれだけの人数がよく間違わなかったね」

「間違ったら大変ですよ。だから、その点は十分気をつけてやりました」井関さんが答えるのです。

「井関さんから予め旨を含めてあったとはいえ、女房連、よくやって来たね。あれが自分の亭主だからいいようなものの、味を占めて外の男にあの調子でやられちゃ、たまらないね」