Japanische Klassiker mit Furigana
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おやはながめてかんがえている
親は眺めて考えている
金森 徳次郎
Lesen Sie 親は眺めて考えている (おやはながめてかんがえている) von 金森 徳次郎 (かなもりとくじろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 14.403 Zeichen · 29 Bildschirme
外観平静を装っているけれども、内心には只ならぬものが含まれているらしい。
少し私も気が落付いて来たので、世間の親は、こんな場合にはどんな考えをもって、子供に対するであろうかと考えて見る。二三の事例を見ると、随分親は子供のことを考えるものらしい。将来の方針のことから、嫁さんや住宅や財産のことまでも考えるもののようだ。私は、そのあり方を尊いものと思わぬわけではないが、本来根気乏しいのか、薄情なのか、そこまで気を用うることが出来ぬ。ただどうか健康に生き、人間らしい生活を果して呉れ、親はどうもこの上大したことは出来そうもないから、なるべく兄弟相救けやって進んで行ってくれと念願する外はない。私のあわれなる力量も、その全部を子供たちの為に捧げることは出来ない。一部は世間、すなわち衆生の幸福のために捧げねばならぬ。またその一部は、自分自身のために捧げねばならぬ。その他、いろいろである。
私は、一面このように薄情らしいけれども、幸に母親はこれと違っている。道徳だか本能だか知らないが、子供のためには献身的の愛情をさしむけている。例えば、あの食糧事情の困難なときの母の生活ぶりを見ると思い当るものがある。