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Japanische Klassiker mit Furigana

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おやはながめてかんがえている

親は眺めて考えている

金森 徳次郎

Lesen Sie 親は眺めて考えている (おやはながめてかんがえている) von 金森 徳次郎 (かなもりとくじろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 14.403 Zeichen · 29 Bildschirme

Aozora Bunko

分離した生活体

つまり他人の立場から見ると前者であり、自分の立場から静観すると後者であるらしい。自分で自覚しない愚さであるようで、しかもこれが人間の本能に通ずるものだろう。

立ちかえって考えると、私は初めて子供が出来たとき何やら心が転換期に入ったようであった。色色の曲折を経たり経験を経た今においても、心理的にまたは道徳的に割り切れないものがある。要するに万有を支配する力のまにまに受動的に動きながら、それが主動的であるように夢を見ているらしい。ここに一種のバカが発生するわけであろう。

分離した生活体

結婚をして、尋常の経過ではじめて赤ん坊の肉体を見たときの驚きは変な感じである。

冬の日の弱い日影を、くもり硝子と窓かけで更に弱めに病室の中で、これが今朝生れたといううす赤い柔かい骨も何もないような肉体を手に受けとらせられると、本当に変な気もちになる。これは人間の生きものである。自分が責任をもって、人類の実際の単位にしあげて行かねばならぬとの覚悟が、その柔かい日影の中から湧き出して迫りくるようだ。まだ知らぬ胸の苦しみというものだ。人類の永遠性に対する関心が自認されてくるのだ。