Japanische Klassiker mit Furigana
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おやどりことり
親鳥子鳥
佐々木 邦
Lesen Sie 親鳥子鳥 (おやどりことり) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 88.828 Zeichen · 181 Bildschirme
とお母さんが控え目に教えているのにお医者さんは有りのままを言う。それにしても美顔術を根本的にやる積りで上京した人がお多福風に取りつかれるとは如何にも皮肉だった。
「どれ、拝見致しましょう」
と佐久間さんは診察に取りかかった。
「痛むにも痛みますが、この腫れは直りましょうか?」
と絹子さんは泣き声を出して訊いた。
「直りますとも。こんなお顔に固定しちゃ大変です。炎症が熄めば腫れは直ぐに引きます」
「化膿するようなことはありませんでしょうか?」
「大丈夫です。昨今斯ういうのが流行っていますが、皆二三日か四五日で直ります」
「でも万一化膿すれば切開でございましょうね?」
「それは然うですが、その折は外科の専門家に頼みます。お顔ですから大きく切ることが出来ません。しかしそんな心配は万一にもありませんよ」
と佐久間さんは保証した。絹子さんは納得が行ったようだった。痛いよりは腫れたので夕刻から泣いていたのである。
「源太郎さん、私、苦しくて仕方ありませんの。もう一遍先生に来て戴けないでしょうか?」
と言って夕方僕に頼んだ時、懐中鏡を持っていた。
「痛いのは側で見ているのも辛いものですな。