Japanische Klassiker mit Furigana
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おやどりことり
親鳥子鳥
佐々木 邦
Lesen Sie 親鳥子鳥 (おやどりことり) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 88.828 Zeichen · 181 Bildschirme
とお母さんも案じているから、或はあの大男の主張通り四十の声に多少の威力があるのかも知れない。他ごとでないと思うと、僕は初老の内容に深い好奇心を持って、お父さんの言行に注意を払い始めた。
就いては食えるか食えないかという根本問題から確めるのが早手廻しと考えて、それとなく心掛けたが、お父さんは元来食物に興味がない。まずければ小言をいうけれど、うまければ黙っている。お母さんも張合がないそうだ。いつまでたっても要領を得ないから、僕は或日のこと、
「お父さん、厄年になると多少身体に影響があるんですか?」
と訊いて見た。
「何だ?」
とこの親切な質問に対してお父さんが僕を睨みつけたのは甚だ案外だった。
「厄年……」
「そんな言葉を使うもんじゃない。お鶴、お前が宜しくない。お前は子供に迷信を鼓吹するのかい?」
「鼓吹なんか致しませんけれど、昔から四十二は厄年じゃございませんか?」
とお母さんは飛んだ行きがかりになった。
「お前は去年一年厄年厄年と言ったね。此年も言う。来年も亦言う積りだろう?」
「でも厄年ですから、仕方ないじゃありませんか?」
「いくら教えても分らないんだね。