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Japanische Klassiker mit Furigana

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おやどりことり

親鳥子鳥

佐々木 邦

Lesen Sie 親鳥子鳥 (おやどりことり) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 88.828 Zeichen · 181 Bildschirme

Aozora Bunko

「毎日忙しいでしょうな? 同情しますよ。しかし誰でも一度は通る関門ですから、精々突破するんですな」

と助教授が沈黙を破った。

「何点ぐらい取れば入れるでしょうか?」

と文一君が訊いた。

「さあ。少し出来れば入れますよ。千人志願者があっても三分の二は元来問題にならない連中ですからね。実際の競争は三人に一人ぐらいでしょう」

「心細いなあ。その三分の二の中へもう入っているかも知れません」

「何あに、案外のものですよ。まあまあ、精々やるんですね」

と助教授も別に妙案はなかった。

「夜睡くならない法はないでしょうか?」

と文一君は何か秘訣が欲しいのだった。

「睡くなったら寝れば宜いです」

「でも寝れば勉強が出来ません」

「一体一日に何れくらいやるんです?」

「学課が五時間、課外が二時間、先生のところが一時間、夜が七時から十一時までです」

「それじゃ大変だ。十時間以上になる」

「電車の中でも参考書を見ていますから、十三時間ぐらいになります。それでも宿題がやりきれないんです」

と僕が訴えた。

「超人間の努力ですな」

と助教授は驚いたようだった。そこへ文一君のお父さんが入って来た。僕は発条仕掛けのようになってお辞儀をした。