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Japanische Klassiker mit Furigana

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おやどりことり

親鳥子鳥

佐々木 邦

Lesen Sie 親鳥子鳥 (おやどりことり) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 88.828 Zeichen · 181 Bildschirme

Aozora Bunko

「や、源太郎さんが見えていたんですか? 何うです?」

「駄目です」

と僕は再び頭を下げた。

「文一も駄目だ駄目だと言いますから、重荷に小づけですが、この間から土曜講習へ入れましたよ。あなたは?」

「僕は参りません」

「猛さん、二人揃っているところで一つ大に勉強を勧めてやって下さい。猛さんあたりの御説法は利き目がありますから」

と文一君のお父さんは丁度好い幸いとお婿さんに頼んだ。子供の顔さえ見れば勉強と言う人だ。

「先刻から種々と承わりましたが、その方はもう充分ですよ」

と助教授は薄笑いをしていた。

「こんなことで宜いでしょうか?」

「宜いですとも。まあまあ、後半年足らずのことですから、身体を悪くしない程度で精々やるんですな。入ってから蒲鉾主義に改めても未だ晩くはありますまい」

「カマボコ主義というと?」

と謹直な片山さんは洋名と思ったらしい。昨今は種々な主義が流行る。

「始終板にへばりついていることです」

と助教授は机を叩いて説明した。矢張りあの蒲鉾だった。

「洒落ですね。勉強はいけないんですか?」

「程度問題です。こんな風に無理ばかりしていると、肝心の専門学科を修める時分には頭が利かなくなってしまいますよ。