Japanische Klassiker mit Furigana
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ちゅうもんちょう
註文帳
泉 鏡花
Lesen Sie 註文帳 (ちゅうもんちょう) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 33.770 Zeichen · 67 Bildschirme
」と目金越に覗き込むようにして謂ったので、捨吉は変な顔。
「どうしたい。そうさ、」
「お前さん楼じゃあ構わなかったっけか。」
「何を、」
「剃刀をさ。」
謂うことはのみ込めないけれども、急に改まって五助が真面目だから、聞くのも気がさして、
「剃刀を? おかしいな。」
「おかしくはねえよ。この頃じゃあ大抵何楼でも承知の筈だに、どうまた気が揃ったか知らねえが、三人が三人取りに寄越したのはちっと変だ、こりゃお気をつけなさらねえと危えよ。」
ますます怪訝な顔をしながら、
「何も変なこたアありやしないんだがね、別に遊女たちが気を揃えてというわけでもなしさ。しかしあたろうというのは三人や四人じゃあねえ、遣れるもんなら楼に居るだけ残らずというのよ。」
「皆かい、」
「ああ、」
「いよいよ悪かろう。」
「だってお前、床屋が居続けをしていると思や、不思議はあるめえ。」
五助は苦笑をして、
「洒落じゃあないというに。」
「何、洒落じゃあねえ、まったくの話だよ。」と若いものは話に念が入って、仕事場の前に腰を据えた。
十九日
三
「昨夜ひけ過にお前、威勢よく三人で飛込んで来た、本郷辺の職人徒さ。