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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぶたきちとヒョロこ

豚吉とヒョロ子

三鳥山人

Lesen Sie 豚吉とヒョロ子 (ぶたきちとヒョロこ) von 三鳥山人 (みどりさんじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 55.498 Zeichen · 111 Bildschirme

Aozora Bunko

と番頭さんに云いましたが、番頭さんは又手を振りました。

「いけませんいけません。あなた方より先にこの宿に泊っている人でこの宿屋は一パイなのです」

「この野郎、嘘を吐くか」

とその人々は騒ぎ立ちました。

「貴様はうるさいものだからそんなことを云うのだ。泊めないと云うなら、表を押破って這入るぞ」

といううちに、われもわれもと番頭を押しのけてドンドン中へ這入って来ました。

これを聞くと豚吉はふるえながら、

「どうしよう」

といいます。ヒョロ子も何ともしようがないので、互に顔を見合わせておりますと、そのうちに下からドカドカと大勢の人が上がって来るようです。

「どこだどこだ」

「下の方には居ないようだ」

「二階だ二階だ」

といううちに、五六人ドカドカと二階の梯子段を飛び上って来る音をききますと、ヒョロ子は慌てて豚吉の方へ背中を向けて、

「サア、私におんぶなさい」

と云いました。そうして、

「どうするのだ」

と驚いている豚吉を捕えて背中に負うて、そこにあった帯で十文字にくくり付けますと、すぐに窓をあけて屋根の上に飛び出しました。

これを見付けた往来の人々は大騒ぎを初めました。