Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

まけないおとこ

負けない男

佐々木 邦

Lesen Sie 負けない男 (まけないおとこ) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 98.799 Zeichen · 202 Bildschirme

Aozora Bunko

それに大学を卒業させて貰っている。苦情を言うのは少し慾だろうぜ」

「苦情じゃないんだ」

「何だい? それじゃ」

「僕は悉皆辞退しようと思っている」

「何うして?」

「種々と考えて見たが、矢っ張り貰わない方が宜いようだ」

「くれっぷりでも悪いのかい?」

「いや、関係は至って円満だが、辞退する方が身の為めだと思う」

「何故?」

「多少あると当てにしていけない。現に就職の時機を逸したのも、貰いさえすればと思って落ちついていたからさ。何うも奮発心がなくていけない」

「成程」

「これから社会へ出て自力で成功するとしても、彼奴は多少持っていたから巧く行ったと言われる」

「成程」

「考えものだよ。成功の足しになるようなら未だしも結構だけれど、却って邪魔になりそうだ。僕のような我儘ものは食うに困らない限り本気にならない。君が先刻勤まるまいと云ったが、実際然うだ。よしてもその日に差支えないと思えば、直ぐに喧嘩をする。つまり恒産がある為めに、一生席が暖まらないというようなことになる」

「成程」

「身を捨てゝこそ浮ぶ瀬もあれ。僕は裸一貫で社会へ出たいと思う」

「成程」

「斯ういう考えから、財産を貰うことはやめにしようと思うんだが、何うだろうね? 君」