Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
まずしきひとびとのむれ
貧しき人々の群
宮本 百合子
Lesen Sie 貧しき人々の群 (まずしきひとびとのむれ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 59.959 Zeichen · 118 Bildschirme
が、今度は、自分のしていることが、どうもほんとうに好いことではないような気がしてならなかった。
人が自分より力弱い者を憫れむとか、恵むとかいうときに、少しばかりでも虚栄心を持たないだろうか?
もちろん、すっかり世の中を悟ったというような人は別かも知れないが、少くとも、私共ぐらいの程度の人間では虚心平気に人を恵み、慈善を施すということは、殆ど出来ないことではないかしらん?
町の婦人達のしたことなどを見ると、慈善などというものは、或る場合には、恵む者が自分の金の自由になり、自分の勢力の盛なことを、自ら享楽する方便にほかならないようにも思われる。
少くとも、「ほどこす者」と「ほどこされる者」との間には、もう動かせない或る力の懸隔が起るとともに、自分等の位置からいろいろな感情が起って来るだろう。
それ故、私が随分彼等に対して、丁寧であり謙譲であろうとして努めていても、どこかにやはり「ほどこす者」の態度がきっとあるのだ。
彼等の仲間にはどうしてもなれない。流れて行く物を拾おうとして、岸から竹竿を延しているので、決して一緒に流れながら掴えようとしていないのを自分で知っている。