Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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あかいかしゃ

赤い貨車

宮本 百合子

Lesen Sie 赤い貨車 (あかいかしゃ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 35.168 Zeichen · 71 Bildschirme

Aozora Bunko

欄干にしがみついて、顔にかかるあつい息や、頭がしびれそうに轟然とたくさんの輪が重って目の前をころがり通るのを見送ってしまうと、子供らは一せいに橋桁の上へ躍り出して、手をたたき笑った。ナースチャもほかの子供も裸足であった。鉄橋のかなたは原で、村の共同物干場があった。いろんな色のぼろが、原のおっぴらいたなかに見えた。

メストコムからもらって来た紙をもって、ナースチャは食堂へ入って行った。夕食後であった。パーヴェル・パヴロヴィッチがシャツだけで長椅子の上に長くなって、パイプをふかしている。アンナ・リヴォーヴナは第二回工業化株券のことを話していた。

「なんだい、ナースチャ」

ナースチャはアンナ・リヴォーヴナが肱をついているテーブルのそばに立った。

「これに書きこんでいただきたいんです」

アンナ・リヴォーヴナは自分の腕越しにナースチャの差し出している紙を見下し、けげんそうにのっそり二つの肱をテーブルからおろした。

「……なんなのさ、一たい」

「わたし、組合に入りたいんですけれど、組合へはこの書付がないと駄目だって云われたんです」

「組合ってお前……神よ! なにを考え出したのさ、急に」