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Japanische Klassiker mit Furigana

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あかひげしんりょうたん

赤ひげ診療譚

山本 周五郎

Lesen Sie 赤ひげ診療譚 (あかひげしんりょうたん) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 18.113 Zeichen · 35 Bildschirme

Aozora Bunko

「そんな理屈がとおると思うのか」

「こんな子でも人間ですよ、まさか金鎖で繋いどくわけにもいかないでしょ」そして彼女は二人の若者たちに云った、「もういいよ、鉄さんに兼さん、御苦労さま」

若者たちは出ていった。腰抜け医者だとか、ふるえてたぜ、などと云うのが聞え、二三間いくとばか笑いするのが聞えた。同時に竹造の顔が赤ぐろくなるのを、登は見た。去定はまったく無関心に、十日ばかりしたらまた来ると云い、まもなくその家を出た。

みくみ町から下谷へまわり、根岸の寮で寝ている穀物問屋の隠居をみまった。それから神田の商家、鍛冶橋御門の中の松平隠岐邸と、次つぎに八カ所回診したが、その途中、歩いているあいだは休みなしに、登に向かって話し続けた。

「人間ほど尊く美しく、清らかでたのもしいものはない」と去定は云った、「だがまた人間ほど卑しく汚らわしく、愚鈍で邪悪で貪欲でいやらしいものもない」

あの娼家の主人たちは、女に稼がせて食っている。その善悪はともかく、現に女で食っているのだから、せめてそれだけの償いをしなければならない。だが事実は多く反対で、稼がせるだけは稼がせるが、病気になってもろくろく養生もさせず、特約している町医と結託して、倒れるまで客を取らせ、いよいよ寝込んでしまうと、薬はおろか食事も満足には与えない、いわば早く片のつく