Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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あかひげしんりょうたん

赤ひげ診療譚

山本 周五郎

Lesen Sie 赤ひげ診療譚 (あかひげしんりょうたん) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 20.146 Zeichen · 40 Bildschirme

Aozora Bunko

七

「あの女にはおれから話す、娘はおちついたようすか」

「おちついています」

「明日にでも近六の主人に会って来てくれ」と去定が云った、「わけを話して、こちらで身二つになるまで預かるが、肥立ったらまた下女にでも使ってくれるかどうか、そこをよく聞いて来てくれ」

登は承知した。

七

翌日、登は池之端仲町の「近六」へ訪ねてゆき、主人の近江屋六兵衛と話した。おえいがにせの白痴だということを、六兵衛はなかなか信じなかったが、下女に使うという点は承知した。

「物置を直してそこに住まわせましょう」と六兵衛は云った、「ばかであるにせよないにせよ、おえいはよく働くし役に立ちます、もちろん母親などは決してよせつけないつもりです」

「そこをよく頼みます」と登は念を押した。

養生所へ帰ると、重傷のけが人が運びこまれたところで、登と半太夫とは二刻あまり坐る暇もなかった。ようやく手当が終り、けが人の容態がおちついたので、二人は食堂へ茶を飲みにいった。するとそこへ、おかねという女が待っている、と知らせに来た。登は眼をみはった。知らせに来たのは取次の者ではなく、津川玄三であった。

「津川じゃないか」