Japanische Klassiker mit Furigana
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あかひげしんりょうたん
赤ひげ診療譚
山本 周五郎
Lesen Sie 赤ひげ診療譚 (あかひげしんりょうたん) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 20.146 Zeichen · 40 Bildschirme
「娘をくいものにするんですって」とおかねは云った、「あたしがいつ娘をくいものにした、おまえさんなんの権利があってそんなことを云うんだ、あたしはね、これまでこれっぽっちも人にうしろ指をさされたことのない人間だよ、おまえさんなんぞにそんなことを云われちゃ世間さまに顔出しもできない、さあ、あたしがいつ娘をくいものにしたか、その証拠をみせてもらおうじゃないか」
「おりつという娘はなにをしている」と登は囁き声で反問した、「次郎は、兼次は、おはなはどうしている、おすえという娘をどうしようとしている」
「へん」とおかねはそっぽを向いた、「そんなことはおまえさんの知ったこっちゃないよ、みんなあたしが産んであたしが育てた子だからね、親が自分の子をどうしようと、他人のおまえさんなんかに四の五の云われる筋はないんだから」
「それなら証拠をみせろなどと云うな」
おかねは荒い息をし、振向いて登を睨みつけた。
「あたしはあの子たちの親だよ」とおかねはくってかかるように云った、「子が親のために尽すのはあたりまえじゃないか、あたしだって子供のじぶんから親のためにさんざん苦労したんだ、それが親子ってもんだ」